人名のついた病名まとめ(病態別)①

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5年生

予告しておりました人名のついた病名の病態別のまとめです。

1つの記事にすると字数が多すぎるため数回に分ける予定です。

人名のついた病名の一覧はこちら(アルファベット順)。

今回は感染症・神経系・染色体異常などがメインです。

②(代謝・内分泌・膠原病・産婦人科・乳腺 )はこちら。

③(消化器、腎・泌尿器、整形外科、精神科、皮膚科、眼科、耳鼻科)はこちら。

はじめに

以降のこのシリーズの記事にも共通するルールですので、必ずご確認ください。

・医師国家試験の出題範囲に入っている疾患名には赤色をつけています。
・重要な個所には(私の裁量で)黄色のラインを引いています。
・病気がみえるシリーズやyear note、各予備校のテキストなどを参考に作っているため医学的な正しさを保証できるものではありません。
・ジャンル分けは私の勝手な判断で決めています。お探しの疾患名がある場合はページ内検索もご活用ください。
・国試受験時の勉強に使用したものなので疾患の重要度に応じて解説量には差があります。
・遺伝形式や障害遺伝子にはこだわっているつもりなので、可能な限り載せています。
前回の記事に載っているすべての疾患がこの記事に載っているわけではありませんが、国試出題範囲に入っているもの(赤線を引いた疾患)は全て解説しているつもりです。

感染症

Creutzfeldt-Jakob病
概念: 正常プリオン蛋白が異常プリオン蛋白に変性し、脳内に蓄積し発症するとされる。
好発: 50~60代
症状: 歩行障害、視覚障害、精神症状などで発症する。その後、急速に進行する認知症四肢のミオクローヌスが出現する。無動性無言から除皮質硬直に進展し、発症から1~2年で死亡する。
診断: 頭部MRIで大脳の進行性萎縮、拡散強調像で基底核や大脳皮質に高信号域を認める。脳波で高振幅鋭波を伴う周期性同期性放電が認められる。髄液検査に神経特異エノナーゼ、14-3-3蛋白、総タウ蛋白の上昇を認める。
治療: 有効な治療法はない。

Fitz-Hugh-Curtis症候群
概念: 子宮頸管より上部の生殖器に発生した上行性感染性疾患を骨盤内炎症性疾患(PID)と呼び、PIDが腹腔内にまで広がり肝周囲炎を合併したもののこと。
症状: 右季肋部痛
診断: 造影CTにて横隔膜下の肥厚、腹腔鏡で肝表面から壁側腹膜への線維状癒着を認める。
原因菌: クラミジアChlamydia trachomatis、淋菌Neisseria gonorrhoeae
治療: 抗菌薬

Ramsay Hunt症候群
概念: 水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化による顔面神経麻痺。類似疾患であるBell麻痺と比して予後不良。
好発: 20代、50代
症状: 片側の耳介、外耳道、鼓膜、口腔粘膜に有痛性の水疱を認め、同側の末梢性顔面神経麻痺(額のしわ寄せ不能、閉眼不能、口角下垂と耳介の疼痛、痺れ、味覚低下、聴覚過敏、涙腺、唾液腺の分泌低下)、顔面神経に隣接する内耳神経障害も起こることがあり、同側の難聴、耳鳴り、めまい、眼振をきたす。
治療: 急性期は副腎皮質ステロイド、抗ヘルペスウイルス薬、ビタミンB製剤。薬物治療が効果なく麻痺が高度であれば、顔面神経減圧術。麻痺の後遺症に対してボツリヌス毒素療法。

Bell麻痺
概念: 単純ヘルペスウイルス1型の再活性化による顔面神経麻痺。予後は良好。
好発: 50代
症状: 突然の片側の末梢性顔面神経麻痺(額のしわ寄せ不能、閉眼不能、口角下垂と耳介の疼痛、痺れ、味覚低下、聴覚過敏、涙腺、唾液腺の分泌低下)。
治療: 急性期は副腎皮質ステロイド、抗ヘルペスウイルス薬、ビタミンB製剤。薬物治療が効果なく麻痺が高度であれば、顔面神経減圧術。麻痺の後遺症に対してボツリヌス毒素療法。

Reye症候群
概念: インフルエンザ、水痘などのウイルス感染に続発する肝障害を伴う急性脳症
症状: 感冒様症状のあと嘔吐、意識障害などの中枢神経症状。
診断: 肝生検で微小脂肪滴が肝小葉全体に沈着した特徴的な脂肪肝。※黄疸は来さない。
治療: 脳浮腫に対してマンニトール、輸液。
※発症にアスピリンが関与していると考えられ、水痘、インフルエンザにアスピリンは投与禁忌

Waterhouse-Friderichsen症候群
概念: 髄膜炎菌Neisseria Meningitisにより起きた髄膜炎、髄膜脳炎、または粟粒結核にショック、DIC、副腎出血(副腎不全)を伴ったもの。
診断: 低ナトリウム血症、高カリウム血症、代謝性アシドーシス

Hansen病
らい菌によって末梢神経障害や皮膚障害が起こる感染症。

Chagas病
原虫のクルーズトリパノソーマによる感染症。サシガメの媒介によりヒトに感染する。急性期は発熱、瘙痒感、下痢、肝脾腫など。ロマーニャ徴候と呼ばれる瞼の腫れ、シャゴーマと呼ばれる腫脹、硬結を伴う皮膚病変が特徴。

Lyme病
マダニが媒介する全身感染症。発熱等の感冒様症状、刺し口から広がる環状紅斑、末梢性顔面神経麻痺など。

Gerstmann-Sträussler-Scheinker症候群(GSS)
遺伝性プリオン病。家族性CJDに比べて進行が緩徐であり、脳にkuru斑を認める。

Mollaret髄膜炎
HSV-2によって起こる再発性無菌性髄膜炎。

Ritter病(新生児剥脱性皮膚炎)
新生児期のブドウ球菌熱傷様皮膚症候群SSSSのこと。

Weil病
レプトスピラ感染によって肝障害、出血傾向、腎障害などを呈する、重症型レプトスピラ感染症。

脱髄性疾患

中枢性脱髄疾患

Devic病(視神経脊髄炎: NMO)
概念: 視神経炎と横断性脊髄炎を特徴とする中枢性脱髄疾患。
好発: 30代後半の女性
症状: 視神経炎症状(視力低下、失明、水平性半盲)、横断性脊髄炎(四肢の運動感覚障害、膀胱直腸障害)を認める。
診断: 脊髄MRIにて灰白質を中心とした3椎体以上の病変を認める。血清抗アクアポリン4抗体陽性。髄液オリゴクローナルバンドは陰性のことが多い。
治療: 急性期にはステロイドパルスや血液浄化療法。再発予防にステロイドや免疫抑制薬、抗CD20抗体(リツキシマブ)。MSと異なりINF-γは効果がないとされる。

Baló病
中枢性炎症性脱髄性疾患で、同心円状に脱髄病巣を作る。cf. 多発性硬化症

末梢性脱髄疾患

Guillan-Barré症候群
概念: 急性の運動麻痺を主徴とする免疫・炎症性ニューロパチー。約70%に先行感染を認める(原因としてはCampylobacter jejuni、マイコプラズマ、サイトメガロウイルスなど)。
症状: 上気道感染や下痢の後1~3週間後、下肢の軽度の痺れから始まり、上行する左右対称性の弛緩性麻痺(脱力)。四肢末端優位の感覚障害、腱反射減弱、脳神経麻痺(Ⅲ,Ⅳ,Ⅵ,Ⅶ,Ⅸ,Ⅹ,Ⅻ)。
診断: 血液検査にて抗ガングリオシド抗体(特に抗GM1抗体)を認める。髄液検査で蛋白細胞解離(細胞数の増加を伴わない蛋白上昇)、末梢神経伝導検査にて運動神経伝導速度↓、伝導ブロックを認める。
治療: 多くは6ヶ月以内に自然回復する。中等症例では免疫グロブリン静注、血液浄化療法を行う。

Fisher症候群
GBSの亜型とされ、外眼筋麻痺、運動失調、腱反射消失を3主徴とする。GBS同様、先行感染を伴い、抗ガングリオシド抗体(抗GQ1b抗体が多い)が陽性となる。予後は良好で経過観察でよい。場合によって免疫グロブリン静注、血液浄化療法を行う。

Charcot-Marie-Tooth病
概念: 常染色体優性の慢性進行性多発ニューロパチー。下肢遠位部から始まる。原因遺伝子はPMP22(CMT1A型)、P0(CMT1B型)などが多い。
症状: 両側下肢遠位部に始まる筋力低下、下腿の筋萎縮(下垂足:深腓骨神経の障害)、歩行障害(鶏歩)、大腿下1/3以下の筋萎縮(逆シャンパンボトル型)、足の変形(凹足)、四肢の軽度感覚障害など。
診断: 腱反射低下(特にアキレス腱反射)、神経伝導検査で伝導速度低下、針筋電図で神経原性変化、腓腹神経生検でonion bulbの形成を認める。
治療: 有効な治療法はなく、理学療法や作業療法など対症療法。

神経変性疾患

Parkinson病
概念: 黒質の細胞が変性することによって、ドパミン産生が低下し、スムーズに体を動かせなくなる疾患。安静時振戦、無動、筋固縮(強剛)、姿勢保持障害が四大症状である。
好発: 中高年以降
症状: 安静時振戦、無動、筋固縮(強剛)、姿勢保持障害、仮面様顔貌、すくみ足、小刻み歩行、加速歩行、便秘、排尿障害、起立性低血圧、脂漏性皮膚を認める。
診断: MIBG心筋シンチグラフィでMIBGの取り込み低下、ドパミントランスポーターSPECTで線条体の集積低下を認める。
治療: ①薬物療法→レボドパ、ドパミンアゴニスト、COMT阻害薬(末梢でレボドパを代謝するCOMTを阻害する)、MAO-B阻害薬(シナプス間隙のドパミン濃度を上昇させる)など。※レボドパの急な中断により悪性症候群が起こる。レボドパの再開、輸液、ダントロレン投与などを行う。
②手術療法→脳深部刺激療法(DBS)

Steele-Richardson-Olszewski症候群(進行性核上性麻痺: PSP)
概念: 大脳基底核と脳幹を中心にタウ蛋白が異常蓄積する緩徐進行性の変性疾患。
好発: 50~70代の男性
症状: 垂直方向、特に下方への眼球運動障害(垂直性核上性注視麻痺)、頸部後屈による易転倒性を認める。筋緊張亢進、動作緩慢、仮面様顔貌などのパーキンソニズムがみられる(安静時振戦はまれ)。構音障害、嚥下障害。
診断: 頭部CT、MRI矢状断で中脳被蓋の萎縮(ハチドリサイン)がみられる。
治療: 対症療法。パーキンソニズムに対してレボドパなど(反応性は悪い)。

Shy-Drager症候群
概念: 多系統萎縮症の1つで自律神経症状を初発症状とし、進行するにつれ小脳症状、パーキンソニズムなどを来す疾患。
症状: 起立性低血圧、食事性低血圧、排尿障害、便秘、勃起障害(ED)、発汗障害、無汗症、Horner症候群などで発症する。進行するにつれ小脳症状、パーキンソニズム、錐体路症状も出現する。
診断: 頭部CTで小脳・脳幹の萎縮、MRIで被殻の萎縮、橋底部の十字サイン、FLAIR像にて被殻外側に線状高信号域を認める(MSA-C, MSA-Pの初見)。
治療: 起立性低血圧に対してドロキシドパやミドドリン、排尿障害に対してα遮断薬。小脳症状に対してプロチレリン(TRH製剤)。パーキンソニズムに対してレボドパなどを投与する。

Huntington病
概念: triplet repeat病の一つで、第4番染色体上のCAGリピートの異常伸長(huntingtin遺伝子)により舞踏運動や認知症が起こる。常染色体優性遺伝。
好発: 30~50歳
症状: 徐々に進行するすばやい不随意運動、性格変化(易怒性)、認知症、妄想、幻覚。
診断: CT、MRIで尾状核の萎縮側脳室前角の拡大を認める。
治療: 不随意運動にはハロペリドール、チアプリドなど。精神症状にはハロペリドール、クロルプロマジンなど。※レボドパで増悪する

Friedreich運動失調症
常染色体劣性遺伝でtriplet repeat病の一つ。思春期に発症し、後索性運動失調、末梢神経障害、錐体路障害などを来す。

Machado-Joseph病(脊髄小脳変性症3型: SCA-3)
triplet repeat病の一つで、第14番染色体上のCAGリピートの異常伸長により起こる。常染色体優性遺伝で日本における遺伝性脊髄小脳変性症の中で最多。橋核、小脳歯状核の変性が起こり、びっくり眼、酩酊様歩行を認める。

Kennedy-Alter-Sung症候群(球脊髄性筋萎縮症)
X連鎖劣性遺伝のtriplet repeat病の一つで、X染色体上のアンドロゲン受容体遺伝子のCAGリピートの異常伸長により起こる。20~50代に好発し球麻痺(脳神経障害: むせ、鼻声、構音障害など)、全身の線維束性収縮、性腺機能低下、女性化乳房を来す。進行は緩徐で予後良好。

Werding-Hoffmann病(脊髄性筋萎縮症Ⅰ型: SMAⅠ型)
常染色体劣性遺伝の生下時より筋力低下を来す疾患。全身の筋緊張低下が見られ、妊娠中の胎動低下、floppy infant、哺乳力低下、陥没呼吸などを呈する。その他、線維束性収縮や腱反射消失などが見られる。感覚障害、知能障害、膀胱直腸障害は来さない。生後一年以内に死亡。

Kugelberg-Welander病(SMAⅢ型)
常染色体劣性遺伝。

von Economo症候群(嗜眠性脳炎、流行性脳炎)
1920年ごろに世界的に流行し、傾眠、眼筋麻痺、せん妄、錐体外路症状などが見られ、後遺症としてParkinson症候群を呈する。現在はほとんどみられない。

認知症

Alzheimer型認知症
概念: 認知症を主体とし、大脳の全般的な萎縮、老人斑、神経原線維変化を特徴とする。認知症の中で最も多い。
症状: 記銘力障害、見当識障害、物取られ妄想などから始まり、失行・失認、自発性の低下、意思疎通の困難と徐々に進行していく。
診断: 頭部CT、MRIにて側脳室内側面(海馬)を中心とする大脳皮質の萎縮、脳溝や脳室の拡大を認める。SPECT、PETにて頭頂葉や側頭葉の血流低下がみられる。
治療:ChE阻害薬(ドネペジル)、NMDA受容体拮抗薬(メマンチン)など。精神症状に対して抗精神病薬。非薬物療法として運動療法、レクリエーションなど。

Lewy小体型認知症
概念: 進行性の認知機能障害と幻視、パーキンソニズムを特徴とする疾患。大脳皮質に広汎にLewy小体が出現する。
症状: 進行性で変動する認知機能障害、ありありとした幻視、パーキンソニズム、REM睡眠行動障害を認める。
診断: SPECTやPETで後頭葉の血流低下、DATスキャンで対称性の集積低下を認める。MIBG心筋シンチグラフィで取り込み低下を認める。
治療: ドネペジル(ChE阻害薬)、レボドパ、クロナゼパムなど。抗精神病薬の投与は注意すること。

Pick病(前頭側頭葉変性症)
概念: 特徴的な人格変化、行動異常が見られ、進行すると前頭葉・側頭葉に限局する萎縮性病変を認める疾患。
症状: 自発性の低下、感情鈍麻、脱抑制、常同行動、滞続言語などの人格変化・行動異常がみられる。病識は欠如している。 
診断: 画像所見で前頭葉・側頭葉の萎縮や血流低下を認める。
治療: 対処療法のみ。

Wernicke脳症
概念: Vit.B1(チアミン)欠乏による急性~亜急性の中枢神経障害。
好発: 慢性アルコール中毒、低栄養状態、妊娠悪阻患者
症状: 意識障害、眼球運動障害、運動失調を3主徴とする。その他記憶障害を来すことも。末梢神経障害(脚気)を併発していることもある。
診断: 頭部MRI T2強調やFLAIRなどで第三脳室・中脳水道周囲の高信号がみられる。
治療: Vit.B1静注を行う。低栄養状態では糖を含む輸液を行うがVit.B1投与後に行うこと。ブドウ糖単独投与は禁忌。

Korsakoff症候群
記銘力障害、作話、見当識障害を特徴とする健忘症候群。認知症の部分症状としてみられる他、Wernicke脳症に引き続いて発症することもある。

Binswanger病(進行性皮質下血管性脳症)
高血圧や動脈硬化による大脳皮質の慢性的な循環不全によって、大脳皮質にびまん性で広範な脱髄を生じ、進行性で高度な認知症を呈する疾患。

脳血管障害

Gerstmann症候群
概念: 優位半球の頭頂葉障害によって起こる疾患。
症状: 手指失認、左右失認、失算、失書。

Willis動脈輪閉塞症(もやもや病)
概念: Willis動脈輪を構成する血管が徐々に狭窄・閉塞すると、代償的に側副血行路がつくられる。側副血行による代償が不十分であると脳虚血や脳出血が起こる。
好発: 10歳以下、30~40代
症状: 小児期は脳虚血がほとんど。過呼吸になりやすい行動をとると出現する。成人期は脳出血と脳虚血とが起こる。
診断: MRA、脳血管造影にて両側の内頸動脈終末部から前・中大脳動脈分岐部にかけての血管の狭窄・閉塞と周囲の異常血管網を認める。頭部単純MRI T1, T2強調像にてflow voidがみられる。
治療: 浅側頭動脈-中大脳動脈吻合術、抗血小板薬、抗痙攣薬。

Wallenberg症候群(延髄外側症候群)
概念: 延髄外側の障害によって様々な症状を来す。椎骨動脈や後下小脳動脈の閉塞によって起こる。
症状: ①前庭神経核障害→病側の眼振、めまい②迷走神経背側核、孤束核、疑核の障害→病側の球麻痺、カーテン徴候、味覚障害③三叉神経脊髄路核障害→病側の顔面の温痛覚障害④下小脳脚障害→小脳失調⑤交感神経下行路障害→病側のHorner症候群⑥外側脊髄視床路→健側の首から下の温痛覚障害
※錐体路は障害されない

Weber症候群(中脳腹側症候群)
脳梗塞により大脳脚と動眼神経が障害されたもの。病側の動眼神経麻痺と対側の片麻痺を来す。

Tolosa-Hunt症候群
海綿静脈洞の非特異的炎症性肉芽種により、眼痛や眼球運動障害などを来す疾患。脳神経Ⅲ, Ⅳ, Ⅴ1, Ⅴ2, Ⅵの障害。副腎皮質ステロイドが有効だが、再発も多い。

Anton症候群
両側の一次視覚野が障害されているのにもかかわらず、盲を否認し見えているかのように振る舞うこと。

Bálint症候群
精神性注視麻痺(視線が視界内の一方向に固着し、他の方向を自発的に注視しなくなる)、視覚性注意障害(視野内のある一つの対象物を注視すると周囲の対象物が認知できなくなる)、視覚性運動失調(注視下で対象物を手で捉えることができない)を三徴とする疾患。

Benedikt症候群
脳梗塞による赤核、大脳脚、動眼神経の障害。病側の動眼神経麻痺と対側の不随意運動と不全麻痺を来す。

Claude症候群
脳梗塞による中脳の障害で起こる。病側の動眼神経麻痺、対側の片麻痺を来す。

Dejerine症候群(延髄内側症候群)
延髄外側の障害により、病側の舌の麻痺・萎縮、対側の片麻痺を来す。

Millard-Gubler症候群(橋下部腹側症候群)
脳梗塞による外転神経、顔面神経、錐体路の障害。病側の外転神経麻痺、顔面神経麻痺、対側の片麻痺を来す。

Millard-Gubler-Foville症候群
Millard-Gubler症候群の症状(病側の外転神経麻痺、顔面神経麻痺、対側の片麻痺)に病側への注視麻痺が加わったもの。

Monakow症候群
前脈絡叢動脈の閉塞により生じ、対側の片麻痺、対側の半身感覚鈍麻、同名半盲を三徴とする疾患。

Parinaud症候群
脳梗塞による上丘の障害。垂直注視麻痺、調節・輻輳反射の消失などを来す。

Willis動脈炎
結核性髄膜炎は脳底の髄膜炎を来すことがあり、それによりWillis動脈輪に炎症を起こした状態。脳梗塞に至ることもある。

Trousseau症候群
悪性腫瘍によって血液凝固亢進が生じ、その結果、脳卒中症状を生じる疾患。凝固マーカーの上昇を認める。治療は原疾患の治療および抗凝固療法。

筋疾患

Duchenne型筋ジストロフィー
概念: X連鎖劣性遺伝の筋疾患。ジストロフィン遺伝子の異常により筋細胞膜の裏打ちしているジストロフィン蛋白が欠損し、進行性に筋線維の変性、筋萎縮、筋力低下を来す。
症状: 歩行開始遅延、3~6歳で歩行異常(動揺性歩行)、Gowers徴候(登攀性起立)、腓腹筋の仮性肥大を認める。10歳頃には歩行不能になる。
合併症: 20%に知能障害を認める。その他側弯、尖足位など。
診断: 近位筋の筋力低下・筋萎縮。血液検査にて血清CK↑、アルドラーゼ↑、AST↑、ALT↑、LDH↑を認める。筋電図で筋原性変化がみられる。
確定診断は遺伝子検査でジストロフィン遺伝子の異常、筋生検でジストロフィンの欠損を証明する。
治療: 有効な治療法はない。

Becker型筋ジストロフィー
Duchenne型の軽症型。Duchenne型と同一遺伝子の異常であるが発症は5~25歳と遅く、進行も緩徐で60歳を超えても歩行可能なことがある。X連鎖劣性遺伝。

福山型先天性筋ジストロフィー
常染色体劣性遺伝で生後から乳児期早期に筋緊張低下、筋力低下で発症し、徐々に進行する疾患。全身の筋萎縮、関節拘縮を来し、高度の知能障害、中枢神経障害を伴う。10歳前後で死亡する。

Steinert症候群(筋強直性ジストロフィー)
概念: triplet repeat病の一つで第19番染色体長腕のDMPK遺伝子におけるCAG配列の異常反復延長が起こる。常染色体優性遺伝で多彩な症状を来す筋疾患。
好発: 20~30代(男性にやや多い)
症状: 四肢の筋力低下・筋萎縮(筋疾患であるが遠位筋優位)、胸鎖乳突筋の萎縮、嚥下・構音障害、オノ様顔貌、手を握ると開きにくい(grip myotonia)、舌を叩くとクローバー状に変形する。
合併症: 前頭部若禿、白内障、糖尿病、性腺機能低下、心伝導障害(房室ブロック等)、知能低下、性格変化。
診断: 血液検査にて血清CK軽度上昇、IgG↓を認める。針筋電図でミオトニア放電(急降下爆撃音)を認める。確定診断は遺伝子検査。
治療: 特になし。

Kearns-Shy-Sayre症候群(慢性進行性外眼筋麻痺: CPEO)
ミトコンドリア脳筋症の一つでほとんどは孤発例である。10~20歳に好発し、知能低下、感音性難聴、筋力低下、易疲労感、血中・髄液中の乳酸・ピルビン酸の上昇、筋生検における赤色ぼろ線維などの症状に加え、眼瞼下垂、外眼筋麻痺、網膜色素変性症、心伝導障害を特徴とする。
治療はビタミン剤、コエンザイムQ、L-アルギニンなどであるが根本的な治療法はない。

福原病(MERRF)
ミトコンドリア脳筋症の一つで母系遺伝によって発症する。小児に好発するが成人でも発症する。知能低下、感音性難聴、筋力低下、易疲労感、血中・髄液中の乳酸・ピルビン酸の上昇、筋生検における赤色ぼろ線維などの症状に加え、ミオクローヌス、けいれん、小脳失調を来す。
治療はビタミン剤、コエンザイムQ、L-アルギニンなどであるが根本的な治療法はない。

Leigh脳症
小児においてMELASに次いで多いミトコンドリア脳筋症。乳児期の筋力低下、精神発達遅滞、知的退行などで発症し、呼吸不全に陥り死亡することが多い。mtDNAの異常を認めることがある。

Lambert-Eaton症候群
概念: 神経筋接合部の神経終末における電位依存性Caチャネル(VGCC)に対する自己抗体によってAChの放出が阻害され筋力低下や易疲労感を来す疾患。傍腫瘍性症候群の一つで肺小細胞癌が原因となることがある。
好発: 40歳以上の男性
症状: 日内変動のある筋力低下と易疲労感
診断: 下肢近位筋優位の四肢筋力低下、腱反射低下反復運動により一旦は筋力が回復する(その後低下)。誘発筋電図にて高頻度反復刺激によるwaxingを認める。
治療: 悪性腫瘍によるものは原疾患の治療。それ以外の例は対症的にステロイドや免疫抑制薬を用いる。

Ullrich型先天性筋ジストロフィー
常染色体劣性遺伝で先天性の筋弱力、筋緊張低下、近位関節拘縮、遠位関節の過外旋を呈する。その他先天性股関節脱臼、踵骨の突出などがみられる。

Walker-Warburg症候群
先天性筋ジストロフィーの一つで、全身性の筋緊張低下、筋力低下などを呈する。その他先天性白内障、小眼球、先天性緑内障、Peters異常、後頭部髄膜瘤、大脳半球癒合、脳梁欠損などを呈する。脳奇形が重度のため経口栄養は困難。

てんかん

West症候群(点頭てんかん)
概念: 小児の点頭発作、精神運動発達遅滞、脳波異常を三主徴とし、1歳未満の乳児に好発する。患児の約半数は器質的脳障害を持っており予後不良で、Lennox- Gastaut症候群に移行することもある。
好発: 4~7ヶ月の乳児
症状: 頭をこっくりさせる(点頭)、上下肢をビクンと振り上げるような前屈・屈曲性攣縮を数秒間隔で反復する。精神運動発達遅滞を認める。
診断: 脳波にて発作間欠期にhypsarrhythmiaを認める。
治療: ACTH, Vit. B6、抗てんかん薬(ベンゾジアゼピン、バルプロ酸など)

Lennox-Gastaut症候群
乳児期~学童期に好発する、強直発作、非定型発作、ミオクロニー発作、脱力発作など多彩な発作型を呈する難治性てんかん。精神運動発達遅滞を伴い、脳波では発作間欠期に全般性遅棘徐波複合(1~2.5Hz slow spike & wave complex)を認める。
治療は抗てんかん薬(クロナゼパム、バルプロ酸など)やケトン食による食事療法。

Rolandoてんかん(中心・側頭部に棘波をもつ良性小児てんかん)
遺伝的素因に基づく特発性のてんかんで、小児で最も多いてんかんの一つ。器質的脳疾患を認めず、発達遅滞もない。主に睡眠時、入眠時に発作を起こすが中学以降に自然消失していく。

母斑症

von Recklinghausen病(神経線維腫症1型)
概念: 常染色体優性遺伝で多発性の神経線維腫とcafé-au-lait斑を特徴とする疾患。突然変異によるものも多い。癌抑制遺伝子のNF1遺伝子の変異が原因。
発症: 若年者
症状: 【皮膚病変】腋窩の雀卵斑様色素斑、全身のcafé-au-lait斑、皮膚神経線維腫【脳病変】軽度知能障害、けいれん【眼病変】虹彩過誤腫【骨病変】側弯、長管骨の狭細化、弯曲、偽関節、低身長
診断: 以上の症状を認める。
治療: 生命予後は良好、対症療法が中心。
※神経線維腫症2型は皮膚症状は少なく第Ⅷ神経鞘腫など中枢神経腫瘍などを合併する。

Bourneville-Pringle病(結節性硬化症)
概念: 大脳に結節性病変が多発する常染色体優性遺伝疾患。TSC1遺伝子またはTSC2遺伝子に変異が起こり、顔面血管線維腫、てんかん、精神発達遅滞の三徴を来す。
症状: 【皮膚病変】左右対称性の顔面血管線維腫、葉状白斑、爪線維腫(Koenen腫瘍)【脳病変】皮質結節、白質病変、てんかん(West症候群のことも)、精神発達遅滞【眼病変】網膜過誤腫【心病変】横紋筋腫とそれによる不整脈【腎病変】多発性腎血管筋脂肪腫、腎嚢胞、腎細胞癌【その他】リンパ脈管筋腫症LAMの合併も知られている。
診断: 頭部CTまたはMRIで白質病変、皮質結節、側脳室壁の石灰化などを認める。
治療: 対症療法のみ

von Hippel-Lindau病
概念: 常染色体優性遺伝で中枢神経と網膜に多発する血管芽腫に加えて、多臓器に嚢胞性腫瘍が多発する疾患。原因遺伝子はVHL癌抑制遺伝子。
発症: 20~40歳で初発
症状: 【小脳失調】めまい、眼振、協調運動障害【頭蓋内圧亢進】頭痛、嘔吐【眼症状】視力低下、眼痛【その他】褐色細胞腫
診断: 頭部CTまたはMRIで小脳に嚢胞性腫瘍や結節性病変(血管芽腫)を多数認める。腎、副腎、膵、脾などに腫瘍や嚢胞を認める。エリスロポエチン増加。
治療: 血管芽腫の全摘または放射線療法

Sturge-Weber症候群
概念: 顔面の広範な単純性血管腫、神経症状、緑内障を三徴とする疾患。遺伝性はない
症状: 生下時より顔面一側の三叉神経第1,2枝領域に単純性血管腫(紅斑)があり、血管腫の対側にけいれん、片麻痺を認める。知能障害を認める。血管腫と同側眼に緑内障を認める。
診断: 造影MRI T1強調で大脳表面に脳軟膜の血管腫の増強効果を認める。頭部X線で脳回に沿った石灰化を認める。
治療: 緑内障に対して隅角切開、線維柱帯切除術、けいれんに対して抗けいれん薬、血管腫に対して色素レーザー療法

Bloch-Sulzberger症候群(色素失調症)
概念: X連鎖優性遺伝で色素沈着と特徴的な皮疹、中枢神経などに奇形を生じる疾患。
症状: 【皮膚病変】出生時からの線状または播種状の紅斑、小水疱。2~3ヶ月後には水疱は消失し、疣状・苔癬状角化性丘疹が多発する。その後皮疹部に一致して灰褐色~褐色小色素斑が飛沫状・渦巻き状に出現する。これらの皮疹は思春期までに消褪することが多い。【眼病変】斜視、白内障【歯・骨病変】歯の欠損・発育不全、小人状、多指症【中枢神経病変】けいれん、知能障害
治療: 対症療法。予後は良好。

神経系腫瘍

Foster-Kennedy症候群
前頭蓋底部の腫瘍(髄膜腫が多い)などでみられる。腫瘍と同側の嗅覚脱失、視神経萎縮、対側のうっ血乳頭の3症状が認められる。

Vernet症候群(頸静脈孔症候群)
舌咽神経(Ⅸ)、迷走神経(Ⅹ)、副神経(Ⅺ)の障害を来したもの。原因は腫瘍(特に神経鞘腫)、頭蓋底骨折、動脈瘤、サルコイドーシスなど。症状はカーテン徴候(Ⅸ,Ⅹ障害)、舌の後ろ三分の一の味覚障害(Ⅸ障害)、胸鎖乳突筋・僧帽筋の麻痺(Ⅺ障害)を認める。Horner症候群を合併することもある。

Li-Fraumeni症候群
家族性にがんを多発する常染色体優性遺伝疾患。

その他の神経系疾患

Brown-Séqurd症候群
脊髄損傷、多発性硬化症、腫瘍による圧迫などが原因で起こる脊髄半側の障害。障害レベルの病側における全感覚障害、下位運動ニューロン障害と障害レベル以下の病側の深部感覚障害・上位運動ニューロン障害、対側の温痛覚障害を特徴とする。

Hunter-Russell症候群
概念: メチル水銀中毒による神経障害。水俣病として知られる。
症状: ①四肢末梢および口囲の知覚異常②求心性視野狭窄③小脳性失調症④構音障害⑤聴力障害(難聴)
治療: 急性期にはD-ペニシラミン、EDTA-Ca等のキレート療法を行う。慢性期には対症療法(血液透析は無効)。

Horner症候群
片側の交感神経の障害によって病側の①眼瞼下垂②縮瞳③眼裂狭小④顔面の発汗低下を来す疾患。Wallenberg症候群、多発性硬化症、Pancoast症候群、内頸動脈閉塞症などが原因となる。

Klüver-Bucy症候群
両側側頭葉に障害が起こり発症すると考えられている。多食、性欲亢進、情動行動の変化などを来す。脳炎や外傷などが原因となることが多い。

Meige症候群
眼瞼攣縮と口、下顎の不随意運動によるジストニア。

Lance-Adams症候群
低酸素脳症の後遺症として出現する動作時ミオクローヌス。クロナゼパムが著効する。

小児奇形

ChiariⅠ型奇形
小脳扁桃が脊柱管に陥入したもの。奇形の程度は軽微なので成人期または小児期に発症することが多い。半数以上に脊髄空洞症を合併する。後頭部痛、後頸部・肩・上肢の疼痛を認める。
治療は症候性の場合は大孔部減圧術。

ChiariⅡ型奇形
下部脳幹・第四脳室・小脳虫部が脊柱管に陥入したもの。乳幼児期までに発見され、脊髄髄膜瘤と水頭症を合併する。吸気性喘鳴、無呼吸発作、嚥下困難などがみられる。
治療は髄膜瘤閉鎖手術、水頭症に対する髄液ドレナージ・V-Pシャント、脳幹症状に対して大孔部減圧術を行う。

Crouzon病
両側の冠状縫合、矢状・ラムダ縫合の早期癒合により、塔状頭蓋を呈する。

Apert症候群
冠状縫合または前縫合の早期癒合により、塔状または尖頭蓋を呈する。

Dandy-Walker症候群
第四脳室の嚢胞状拡大と小脳虫部の形成不全を呈する疾患。水頭症、小脳失調、知能発達遅延など。

Miller-Dieker症候群
隣接遺伝子症候群の一つ。大脳皮質形成異常。小頭だが広い額、側頭部の陥凹、四角い顔、短く小さい鼻、上向きの鼻孔、薄い上口唇、小顎、耳介低位などの顔貌異常や内臓奇形を認める。

Rubinstein-Taybi症候群
隣接遺伝子症候群の一つ。

Smith-Magenis症候群
隣接遺伝子症候群の一つ。

染色体異常

Down症候群
染色体異常症の中で最も多く、21トリソミーRobertson転座が原因となる。21トリソミーは母体の高齢がリスクとなる。
特異な顔貌(つり上がった眼裂、両眼開離、内眼角贅皮、耳介低位、巨舌)、猿線、大泉門・小泉門の開大を認める。その他、精神発達遅滞、身体発育遅延、筋緊張低下(floppy infant)、停留精巣なども認める。
合併症としてAVSDやVSDなどの心奇形、消化管奇形(十二指腸閉鎖・狭窄、鎖肛)、ALL、白内障、甲状腺機能低下などがある。

Edwards症候群(18トリソミー)
18トリソミーとなる染色体の数的異常で、女児に多く大多数が1年以内に死亡する。
低出生体重児、小顎症、後頭部突出、耳介低位、手指の屈曲拘縮・重なり、揺り椅子状足底、重度の精神発達遅滞などを認める。心奇形、腎奇形を合併することが多い。

Patau症候群(13トリソミー)
13トリソミーとなる染色体の数的異常でほとんどが1ヶ月以内に死亡する。小頭症、耳介低位、中枢神経奇形、多指症・合指症、揺り椅子状足底、重度の精神運動発達遅滞を認める。心奇形、腎奇形、腸回転異常、停留精巣などを合併する。

Klinefelter症候群
概念: 男性の染色体異常で、男性不妊、特徴的身体所見などの症状を呈する疾患。
症状: 男性不妊、小睾丸、高身長、手足が長い、女性化乳房など。知能は正常のことが多い。
診断: 血液検査にてテストステロン↓、LH↑、FSH↑
確定診断は染色体検査、代表的核型は47,XXY
治療: 男性ホルモン補充療法

Turner症候群
概念: 女性の染色体異常で性腺機能不全、翼状頸、外反肘、低身長、小児様外性器を主徴とする疾患。
症状: 原発性無月経、低身長、翼状頸、外反肘、小児様外性器
診断: 血液検査にてエストロゲン↓、LH/FSH↑、GnRH試験でLH,FSHが過剰反応。
確定診断は染色体検査、代表的な核型は46,XO
治療: 思春期以前は成長ホルモン投与で十分な身長を得る。思春期以降は性ホルモン補充療法

Noonan症候群
常染色体優性遺伝で、核型が正常(46,XYや46,XX)であるがTurner症候群と同様の身体的特徴(低身長、翼状頸、外反肘、小児様外性器)を示すもの。肺動脈狭窄症や心房中隔欠損症などの心奇形を合併しやすい。知能障害が見られることがある。

Prader-Willi症候群
染色体15q11-13領域の複数の遺伝子が欠損することで発症する。隣接遺伝子症候群の一つ。
父親由来の遺伝子が欠失した場合、あるいは2本とも母親由来の場合のみ発症する(ゲノムインプリンティング)。筋緊張低下、性腺発育不全、知能低下、肥満などを呈する。

Angelman症候群
染色体15q11-13領域の複数の遺伝子が欠損することで発症する。隣接遺伝子症候群の一つ。
母親由来の遺伝子が欠失した場合、あるいは2本とも父親由来の場合のみ発症する。重度精神発達の遅れ、てんかん、失調性運動障害、容易に引き起こされる笑いなどの行動異常、特徴的な顔貌(尖った下顎、大きな口)などを呈する。

Langer-Giedion症候群
隣接遺伝子症候群の一つ。

Williams症候群
隣接遺伝子症候群のひとつ。

②以降は後日公開予定です!

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コメント

  1. […] ①(感染症・神経系・染色体異常など)はこちら。 […]

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