人名のついた疾患の病態別まとめの第3弾です。
今回は消化器、腎・泌尿器、整形外科、精神科、皮膚科、眼科、耳鼻科をまとめています。
マイナー科のなかでは整形外科領域が人名のついた疾患が多いですね。
①(感染症・神経系・染色体異常など)はこちら。
人名のついた病名の一覧はこちら(アルファベット順)。
食道疾患
Boerhaave症候群(特発性食道破裂)
概念: 嘔吐(急激な腹圧上昇)による食道下部の食道壁全層に及ぶ線状長軸方向の裂創。
症状: 嘔吐後の突然の胸痛、腹痛、呼吸苦など。出血は少ない。
診断: 胸部X線、CTで胸水、気胸、縦隔気腫を認める。
治療: 緊急手術
Mallory-Weiss症候群
概念: 過度のアルコール摂取などを原因とする嘔吐、悪心の反復(急激な腹圧の上昇)で食道胃接合部付近の粘膜に裂創を生じ、吐血・下血を来す。
診断: 鮮血の混じった吐血、内視鏡検査で食道胃接合部付近の粘膜に縦走する裂創を認める。
治療: 保存的治療でほとんど自然止血。絶食、補液など。出血が持続している場合内視鏡的止血術。
Barrett腺癌(食道腺癌)
本来、食道粘膜上皮は重層扁平上皮であるが胃食道逆流症GERDによる粘膜障害の再生過程において、下部食道粘膜が円柱上皮に置き換わることがあり、これをBarrett食道と呼ぶ。GERDが長期化するとBarrett食道は異形成を経て腺癌に至る。これをBarrett腺癌という。
胃・小腸疾患
Ménétrier病
胃粘膜が著明に肥厚する原因不明の疾患。肥厚した胃粘膜から蛋白質が漏出し、低蛋白血症や下痢を来す。無胃酸症を合併することも。スキルス胃癌同様巨大皺壁(胃のヒダの幅が腫大したもの)を呈するが、スキルス胃癌は胃壁の伸縮性が不良なので鑑別ができる。
Schnitzler転移
胃癌が播種性転移によってダグラス窩に転移したもの。
Virchow転移
胃癌が腹腔内から胸管を介して左鎖骨上窩リンパ節に転移したもの。
Crohn病
概念: 原因不明の肉芽腫性炎症性疾患。回盲部に好発し、非連続性に病巣を形成する。
好発: 10代後半~20代
症状: 腹痛や腹部腫瘤触知、下痢、発熱、体重減少、肛門病変(難治性)
診断: 血液検査で貧血、CRP↑、赤沈亢進、低蛋白血症を認める。内視鏡検査にて非連続性、区域性に縦走潰瘍、敷石像、狭窄、瘻孔を認める。病理で非乾酪性肉芽腫。
合併症: 虹彩毛様体炎、アフタ性口内炎、関節痛・関節炎、肛門周囲膿瘍・痔瘻、結節性紅斑、壊疽性膿皮症
治療: ①栄養療法→経腸栄養(成分栄養)ないし完全静脈栄養
②薬物療法→メサラジン(5-ASA)、サラゾスルファピリジン、副腎皮質ステロイド、抗TNF-α抗体
③外科的治療
Hirschsprung病
概念: 結腸の腸管壁内神経叢(Auerbach神経叢、Meissner神経叢)の先天的欠如により、病変部の狭小化、その口側の拡張を来す疾患。
症状: 出生児より便秘・腹部膨満、機能的イレウス症状を認める。
診断: 腹部X線で腸管拡張像、腸管ガス像を認める。注腸造影にて肛門から病変部位まで連続する狭小化(narrow segment)、口側の巨大結腸、腸管口径差がみられる。直腸肛門内圧検査で直腸肛門反射陰性、直腸粘膜生検で壁内神経節細胞の欠如、外来神経線維(アセチルコリンエステラーゼ陽性)の増生を認める。
治療: 新生児期に保存的治療と一時的人工肛門造設を行い、3~6ヶ月頃に外科的根治術を行う。
Dieulafoy潰瘍
粘膜下層までの浅い潰瘍にもかかわらず、付近を走行する細動脈が障害され大出血を来すもの。内視鏡的に止血する。
Whipple病
細菌感染によって小腸粘膜が損傷を受け、関節の炎症と痛み・下痢・腹痛・体重減少を来す疾患。吸収不良症候群の原因となる。
消化管憩室
Meckel憩室
概念: 胎生期の卵黄腸管の一部が遺残したもので、回盲部より10cm口側の回腸の腸間膜付着側と反対側にできる先天性真性憩室のこと。
症状: 無症状だが憩室炎や出血などを合併する。複雑性イレウスや憩室の内反によって腸重積を合併することも。
診断: 99mTcO4-シンチグラフィで集積を認める。これはしばしば胃粘膜の迷入を来すため、生理的に胃粘膜に集積する性質を持つ99mTcO4-でMeckel憩室の異所性胃粘膜を見ることができるため。
治療: 炎症や潰瘍などの合併症に対してはまず内科的治療(安静、H2ブロッカー)。効果がない場合や穿孔、イレウスを来すときは切除を行う。
Rokitansky憩室(中部食道憩室)
食道憩室の一つ。真性憩室(全層が突出する)。結核性リンパ節炎の瘢痕治療によって生じる。無症状で特に治療の必要はない。
Zenker憩室(咽頭食道憩室)
食道憩室の一つ。仮性憩室(一部の層を欠く)。嚥下障害や気管圧迫などを来す。
Lemmel症候群
乳頭部付近に発生した十二指腸憩室が胆管や膵管を圧迫し、黄疸や膵炎を引き起こした状態。手術によって治療する。
消化管ポリポーシス
Peutz-Jeghers症候群
常染色体優性遺伝の過誤腫性消化管ポリポーシスを来す疾患。約70%に腫瘍抑制遺伝子LKB1/STK11の変異を認める。食道以外の全ての消化管に発生するが小腸に最も多い。口唇、口腔、手足の色素沈着が特徴である。
大きなポリープに対しては内視鏡的治療を行う。
Cronkhite-Canada病
非遺伝性の消化管ポリポーシス疾患で、皮膚の色素沈着、脱毛、爪萎縮、下痢、蛋白漏出などを伴う。中年以降に発症し、男性に多い。治療は副腎皮質ステロイドなど。
家族性大腸ポリポーシスの亜型
Gardner症候群
常染色体優性遺伝。大腸ポリポーシス+骨腫、軟部系腫瘍
Turcot症候群
常染色体劣性遺伝。大腸ポリポーシス+中枢神経腫瘍(grioma)
Muir-Torre症候群
常染色体優性遺伝。大腸ポリポーシス+皮膚脂腺腫瘍
Zanca症候群
常染色体優性遺伝。大腸ポリポーシス+多発軟骨種
※Lynch症候群(遺伝性非ポリポーシス大腸癌)
常染色体優性遺伝のポリポーシスを伴わない多発性(同時性・異時性)大腸癌。
DNAミスマッチ修復遺伝子の異常が原因である。多くは50歳以前に大腸癌が発生する。右側結腸に多い。大腸癌のほか、子宮内膜癌、胃癌、卵巣癌、尿管・腎盂癌、膵癌などを発症する。
横隔膜ヘルニア
Bochdalek孔ヘルニア
先天性横隔膜ヘルニアの80~90%を占める。仮性ヘルニア(ヘルニア嚢を持たない)。
左側に好発し、患側の肺低形成を伴う。新生児期に重篤な症状を来す。
Larrey孔ヘルニア
左側に発生した胸骨後ヘルニア。真性ヘルニア(ヘルニア嚢を持つ)。
Morgagni孔ヘルニア
右側に発生した胸骨後ヘルニア。真性ヘルニア(ヘルニア嚢を持つ)。症状は無いことが多い。Larrey孔ヘルニアよりは頻度は高い。
肝・胆・膵疾患
Banti症候群(特発性門脈圧亢進症)
概念: 門脈圧亢進、脾機能亢進(脾腫、汎血球減少)を呈する原因不明の疾患。前類洞性の門脈圧亢進を認める。
好発: 中年女性
症状: 食道・胃静脈瘤、その破裂による吐血、下血、脾機能亢進。※肝機能は保たれ、肝細胞癌や肝不全には至らない。
治療: 食道・胃静脈瘤に対する内視鏡治療、汎血球減少に対して部分的脾動脈塞栓術や脾摘。
Budd-Chiari症候群
概念: 肝静脈や肝部下大静脈の閉塞、狭窄により(肝後性)門脈圧亢進を来す疾患。
原因: 肝部下大静脈の膜様閉塞、腫瘍、血栓(抗リン脂質抗体症候群)など。
症状: (肝後性)門脈圧亢進、うっ血による肝腫大、腹壁皮下静脈への血液のバイパス→怒張、下腿浮腫、潰瘍、色素沈着
治療: 腫瘍、血栓など原因の除去、静脈の閉塞、狭窄に対してカテーテル治療や外科的シャント術
Mirizzi症候群
胆嚢管または胆嚢頸部に嵌頓した胆石の圧迫や炎症の波及により、総肝管の狭窄または閉塞を来し、それに伴い胆汁鬱滞、閉塞性黄疸を来す。胆嚢管が総肝管に並行して走行し、胆管下部に合流する症例に多い。
Alagille症候群
隣接遺伝子症候群の一つ。
Zieve症候群
アルコール性肝障害に黄疸、高脂血症、溶血性貧血の3徴を伴ったもの。
腎・泌尿器疾患
Alport症候群
概念: 遺伝性疾患で糸球体基底膜の構成成分であるⅣ型コラーゲンα鎖の異常により、基底膜の菲薄化、多層化を来す。X連鎖優性遺伝が85%、常染色体劣性遺伝が10%である。
症状: 無症候性血尿・蛋白尿、進行性の慢性腎炎となり、腎不全に至る。円錐水晶体、白内障、感音難聴などを合併する。
診断: 電子顕微鏡にて基底膜の菲薄化、多層化を認める。
治療: 対症療法。男性患者は予後不良。
Dent病
尿細管性蛋白尿、高カルシウム尿症、くる病、腎石灰化などを来し、徐々に腎機能障害をもたらす疾患。クロールチャネルの異常とされる。伴性劣性遺伝と考えられている。
Potter症候群
胎生早期の発生異常により、両側腎無形成となり羊水過少を認める症候群。腎での尿生産が少ないため羊水は著明に減少し、その結果胎児は子宮壁に圧迫され発育障害となる。これによりPotter顔貌、四肢の変形、肺低形成などを起こし予後は不良。
Grawitz腫瘍(腎細胞癌)
概念: 腎臓の近位尿細管に由来する上皮性悪性腫瘍で、組織学的には淡明細胞癌が多い。
好発: 50~60代の男性
症状: 無症状、もしくは肉眼的血尿、腰背部痛、腹部腫瘤、全身倦怠感、体重減少。
診断: 血液検査でCRP↑、赤沈亢進、LDH↑、Ca↑、ALP↑などを認める。超音波検査で腎臓に腫瘤を認める。造影CTにて動脈相で高吸収、実質相や排泄相で低吸収の腎腫瘤。
治療: 抗がん剤や放射線に抵抗性があるため手術が基本である。手術不能例、遠隔転移がある場合は分子標的薬(スニチニブ、ソラフェニブ、エベロリムスなど)やINF-α、IL-6を用いる。
Wilms腫瘍(腎芽腫)
概念: 後腎原基細胞に由来する腫瘍。小児腎腫瘍の中で最も頻度が高く、全小児悪性腫瘍の6%を占める。予後は比較的良好。WT1遺伝子異常(WARG症候群)、WT2遺伝子異常(Beckwith-Wiedemann症候群)をしばしば合併する。
好発: 2~5歳
症状: 嘔吐等非特異的な消化器症状、高血圧、顕微鏡的血尿。
診断: 表面平滑で正中線を超えない腹部腫瘤を認める。
治療: 手術、化学療法(アクチノマイシンD、ビンクリスチンなど)、放射線療法の集学的治療。転移は肺に多い。
Ask-Upmark腎
限局的な腎の低形成と高血圧を呈する。
Lowe症候群
知能障害、筋力低下、白内障、緑内障、発育障害、尿細管機能障害などを呈する疾患。伴性劣性遺伝と考えられている。Ⅱ型尿細管性アシドーシスを来す。
Beckwith-Wiedemann症候群
巨舌、腹壁欠損、過成長を三徴とする先天性奇形症候群。腎芽腫(Wilms腫瘍)や肝芽腫を合併しやすい。WT2遺伝子異常が関与している。
Stauffer症候群
腎細胞癌の腫瘍随伴症候群の一つ。転移がなくても肝機能障害を生じる。
尿細管疾患
Fanconi症候群
概念: 近位尿細管の広汎な機能障害により様々な症状を呈する。
原因: 先天性、後天性の様々な疾患が原因となる。
先天性疾患: シスチン症、ミトコンドリア病、Wilson病、ガラクトース血症、Lowe症候群、Dent病
後天性疾患: ネフローゼ症候群、アミロイドーシス、重金属(鉛、カドミウムなど)、多発性骨髄腫、尿細管間質性腎炎、薬剤性腎障害
症状: 様々な物質の再吸収阻害により色々な症状を来す。
低ナトリウム血症、低カリウム血症→四肢麻痺、筋力低下、心電図異常、低リン血症→成長障害、くる病、骨軟化症、Ⅱ型尿細管性アシドーシス(重炭酸の再吸収障害による)、脱水、多飲多尿など
治療: 原因疾患の治療、電解質補正
Bartter症候群
概念: ヘンレループの太い上行脚におけるNa-K-2Cl共輸送体の機能障害を生じる先天性疾患(常染色体劣性遺伝)。
発症: 新生児期、小児期から発症し、重症。
病態: Na, Clの再吸収低下により二次的なRAA系の亢進(K分泌亢進)、低カリウム血症、血圧は正常となる。
症状: 低カリウム血症による四肢麻痺、筋力低下、Na, Clの再吸収低下による脱水、多飲多尿、Ca再吸収も低下し、高Ca尿症となり腎石灰化や成長障害。
治療: RAA系の過剰な代償を抑制するため抗アルドステロン薬(スピノラクトン)、低カリウム血症に対してKの補充、低カリウム血症を代償してプロスタグランジンが増加しているためNSAIDs、インドメタシンを投与。Gitelman症候群と同様。
偽性Bartter症候群
概念: ループ利尿薬(フロセミドなど)でBartter症候群と同様の病態を来す。
Gitelman症候群
概念: 遠位尿細管におけるNa-Cl共輸送体の機能障害を生じる先天性疾患(常染色体劣性遺伝)。Na-Cl共輸送体をコードする遺伝子SLC12A3の異常。サイアザイド系利尿薬でも同様の症状を来す。
発症: 成人以降に発症し、軽症。
病態: Na, Clの再吸収低下により二次的なRAA系の亢進(K分泌亢進)、低カリウム血症、血圧は正常となる。
症状: 低カリウム血症による四肢麻痺、筋力低下、Na, Clの再吸収低下による脱水、多飲多尿、Ca再吸収は亢進、Mg再吸収は低下するためテタニーとなる。
治療: RAA系の過剰な代償を抑制するため抗アルドステロン薬(スピノラクトン)、低カリウム血症に対してKの補充、低カリウム血症を代償してプロスタグランジンが増加しているためNSAIDs、インドメタシンを投与。ここまではBartter症候群と同じ。低マグネシウム血症に対してマグネシウムの投与。
Liddle症候群
概念: 集合管におけるNaチャネルの機能亢進を生じる先天性疾患(常染色体優性遺伝)。
病態: Na再吸収亢進とKとH+分泌亢進により低カリウム血症と代謝性アルカローシスとなる。
症状: 低カリウム血症による四肢麻痺、筋力低下、血中ナトリウム濃度上昇により循環血漿量増加、高血圧、RAA系の抑制が起こる。
治療: 食塩摂取制限、Naチャネル阻害薬(トリアムテレン)の投与。
整形外科疾患
Colles骨折
橈骨遠位端骨折で手掌をついた時に生じる。手背側への転位を認め、手根管症候群や長母指伸筋腱断裂を合併しやすい。
Smith骨折
橈骨遠位端骨折で手背をついた時に生じる。掌側への転位を認める。逆Colles骨折とも呼ばれる。Colles骨折よりまれ。
Volkmann拘縮
上腕骨顆上骨折などが原因で、腫脹による深部筋膜内圧上昇から肘部~前腕における上腕動脈の血行障害(コンパートメント症候群)が起こり、前腕屈筋群の虚血性壊死と神経の圧迫麻痺が起こり、特有の拘縮を来したもの。
Malgaigne骨折
骨盤骨折の一型、片側の前方・後方骨盤輪骨折。尿路損傷を合併しやすい。
Straddle骨折
骨盤骨折の一型、前方骨盤輪骨折。尿路損傷を合併しやすい。
Sudeck急性骨萎縮症(複合性局所疼痛症候群)
打撲や骨折後に皮膚の萎縮、膨張、チアノーゼなどの症状を来し、X線で局所の高度な骨萎縮を認める疾患。Colles骨折や足関節内顆骨折、外顆骨折、踵骨骨折などに合併しやすい。自律神経系の障害とされ、血行障害ではない。
治療は薬物療法、神経ブロック、理学療法、心理療法など。
Monteggia脱臼骨折
尺骨骨幹部骨折+橈骨骨頭脱臼
Galeazzi脱臼骨折
橈骨骨幹部骨折+尺骨遠位端脱臼
de Quervain病(橈骨茎状突起炎)
長母指外転筋腱、短母指伸筋腱が通る伸筋支帯第1コンパートメントの狭窄性腱鞘炎である。
Dupuytren拘縮
手掌腱膜が肥厚・収縮することで生じる手指の屈曲拘縮である。好発部位は環指と小指。中年以降の男性に多く糖尿病患者に比較的多く見られる。MP関節、PIP関節の屈曲拘縮を認める。保存療法無効で肥厚した腱膜を切開、切除する。
Chance骨折
椎体の前方が支点となって水平に骨折が生じるもののうち、損傷が1椎体のみのもの。シートベルト装着時の事故でよく見られる。
Madelung変形
橈骨遠位骨端線の早期閉鎖により、手関節部がフォーク状に変形したもの。尺骨遠位端が背側に脱臼する。
Charcot関節
痛覚や深部知覚の障害で関節痛を自覚しないまま関節を酷使し、高度の関節破壊を生じる疾患。糖尿病由来が多い。
Brodie骨膿瘍
概念: 急性期を欠く慢性化膿性骨髄炎で潜行性に進行する。原因菌として黄色ブドウ球菌が多い。
症状: 長期にわたって無症状、時に局所重圧感、疼痛、腫脹を認める。
診断: 単純X線で長管骨の骨幹端に骨硬化を伴う円形の透亮像を認める。
治療: 局所の安静、抗菌薬。無効であれば病巣掻爬+骨移植を行う。
骨Paget病(変形性骨炎)
限局的に骨吸収と骨形成が異常に亢進することで発症する局所性骨疾患。骨は一見肥厚するが、骨構造が異常であるため脆い。
Klippel-Feil症候群
概念: 先天的な頚椎の癒合によって多彩な症状を生じる疾患。
症状: 短頸、頸部可動域制限、後頭部の毛髪線の低位置を三徴とする。その他脊髄症状や神経根症状を来す。
合併症: 斜頸、側弯、肩甲骨高位症(Sprengel変形)、聴力障害、腎奇形、先天性心疾患など
Sprengel病(先天性肩甲骨高位症)
胎生3ヶ月頃に下降する肩甲骨が高位にとどまってしまったもの。頸肋、Klippel-Feil症候群、側弯症などを合併することがある。
Larsen症候群
常染色体優性遺伝の骨格異常で、扁平な顔面や眼間離開などの顔貌異常、多発性関節脱臼、手足の形態異常が見られる。
Bouchard結節
変形性関節症においてPIP関節に生じた骨性隆起のこと。
Heberden結節(指まがり症)
変形性関節症においてDIP関節に生じた骨性隆起のこと。
Guyon管症候群
概念: 尺骨神経が尺骨神経管(Guyon管)内で絞扼・圧迫されることで絞扼性神経障害を来す疾患。長時間にわたるハンドル保持などの小指球部に圧迫刺激が加わる動作や、ガングリオン・腫瘤といった占拠性病変、破格筋による圧迫などが原因となる。
症状: 肘部管症候群と似ており、小指および環指尺側のしびれや疼痛、骨間筋と小指球筋の萎縮、環指・小指の鉤爪変形(鷲手)などが見られる。尺骨神経手背枝の麻痺は伴わないため、手背の感覚障害は出現しないことが肘部管症候群との鑑別点になる。
治療: 装具による手関節の固定、手術による尺骨神経管の開放。
Paget-Schroetter症候群
胸郭出口症候群の一つで、腋窩静脈~鎖骨下静脈への圧迫によって血管閉塞を来す。
Morton病
趾神経が深横中足靭帯により絞扼を受けて発症する神経障害。趾間の感覚障害や歩行時痛を生じる。ハイヒール着用などが原因となることが多い。20~50代の女性に好発する。
Marie-Bamberger症候群(肥大性肺性関節症)
肺疾患に伴って、ばち指や長管骨の骨膜肥厚、関節の疼痛・腫脹などが認められること。
Tietze症候群
肋軟骨部の非化膿性の炎症・腫脹がみられる症候群。
骨端症
若年者に多く見られる原因不明の骨頭の壊死。骨新生によって自然に治癒するが成人発症では運動障害を残すこともある。
Perthes病
概念: 大腿骨頭骨端核の原因不明の循環障害による虚血性壊死である。
好発: 5~10歳、男子に多い。
罹患部位: 大腿骨骨頭、多くは片側性
症状: 跛行、軽度の股関節痛、股関節の屈曲、外転、内旋の障害。
診断: X線で関節裂隙の拡大、骨端核の圧迫による扁平化、crescent signを認める。MRIでは骨頭に低信号域が見られる。初期はX線では変化を認めず、MRIで壊死の確認ができる。
治療: 安静と免荷、広範囲壊死、高度変形例は手術。
第1Köhler病
好発: 5~10歳、男子に多い。
罹患部位: 足舟状骨
Panner病
好発: 5~10歳、男子に多い。
罹患部位: 上腕骨小頭
Osgood-Schlatter病
好発: 10~15歳、男子に多い。
罹患部位: 脛骨結節(膝関節)
Singing Larsen-Johansson病
好発: 10~14歳、男子に多い。
罹患部位: 膝蓋骨
Scheuermann病
好発: 10~15歳、男子に多い。
罹患部位: 椎体上下骨端、亀背の原因となる。
Kienböck病
好発: 20歳以上、男性に多い。
罹患部位: 手月状骨
Preiser病
好発: ステロイド大量投与を受けた者
罹患部位: 手舟状骨
Blount病
好発: (幼児型)1~3歳、(若年型)6~8歳
罹患部位: 脛骨骨端部内側、内反足となる。
Sever病
好発: 10歳前後、男子に多い。
罹患部位: 踵骨
Freiberg病(第2Köhler病)
好発: 15~20歳、女子に多い。
罹患部位: 第2中足骨骨頭
骨腫瘍
Ewing肉腫
概念: 骨幹部に好発する未分化な骨腫瘍。予後は不良。
好発: 10代、男児に多い
症状: 初発は疼痛、腫脹など。発熱や炎症症状など全身症状が強い。骨盤が多く、その他大腿骨、脛骨、上腕骨など。
診断: CRP陽性などの炎症所見を認める。単純X線で骨幹部の病変、虫食い状、浸潤性の骨破壊像を認める。周辺の骨硬化は認めない。onion peel appearanceやspicula型の骨膜反応を認める。
治療: 化学療法や放射線療法が著効するので手術と併用する。
Ollier病
片側性多発性内軟骨腫に発育障害を伴ったもの。
Maffucci症候群
片側性多発性内軟骨腫に血管腫を合併したもの。
精神科疾患
Asperger症候群
概念: 自閉症スペクトラムの1つ。言語の遅滞や知能低下はないが、対人的相互作用の障害、興味の限定が見られる。
好発: 自閉症同様、男児に多い
症状: 対人的相互作用の障害、興味の限定、手先の不器用さ、常同運動など。自閉症のような言語の遅滞、知能の低下はない。
Rett症候群
X連鎖優性遺伝で女児にのみ発症する。自閉症スペクトラムの1つ。生後6~18ヶ月までの正常な精神・運動発達のあと、進行性の知能や運動機能の退行が見られる。手を揉むような常同運動を認める。社会的機能は自閉症に類似し、身体的には小頭、側弯、痙性両麻痺となる。
Gilles de la Tourette症候群(Tourette症候群)
概念: チック障害のうち、複数の運動チックと音声チックが同時に存在し、1年以上継続するもの。汚言症がみられることも。青年期、成人期に徐々に軽快することが多い。
治療: 心理・社会的介入を行い、薬物治療は抗精神病薬のリスペリドン、ハロペリドールなどを用いる。
Ganser症候群
拘禁状態などでみられる解離性の朦朧状態。偽認知症の1つ。認知症のようなわざとらしい的外れな応答や行動をする。
Kleine-Levin症候群
3日~1週間程度の過眠期(食事と排泄以外ほとんど眠っている)を不定期に反復する周期性過眠症の過眠期に過食や性欲亢進、攻撃性などの精神症状がみられるもの。
皮膚科疾患
Bowen病
表皮内有棘細胞癌の一型。紫外線、ヒトパピローマウイルス、ヒ素などが原因。外科的切除が第一選択。凍結療法、5-FU軟膏、放射線療法も行う。
Celsus禿瘡
炎症性頭部白癬であり、原因はMicrosporum canisという真菌。人獣共通感染症でネコ飼育と関係が深い。ステロイドの誤用で発症する。
Darier病
常染色体優性遺伝で脂漏部位や間擦部に角化性丘疹が多発する。CaポンプをコードするATP2A2遺伝子の異常による。思春期前後に発症し、難治性で慢性に経過する。知能障害やてんかんなどの精神症状が見られることがある。治療はレチノイド内服、サリチル酸ワセリンや尿素軟膏の外用、日光暴露は避ける。
Gibertばら色粃糠疹
体幹に粃糠様鱗屑を伴う紅斑が多発する急性の炎症性角化症。初発疹の出現後、約1~2週間で二次疹が生じ、1~2ヶ月で自然治癒する。背部の二次疹は皮膚割線に沿ったクリスマスツリー様配列を示す。治療は特になく経過観察。
Kaposi水痘様発疹症
単純ヘルペスウイルスHSV(特に1型)の初感染で生じる。アトピー性皮膚炎などをもつ小児に好発する。成人例もある。アトピー性皮膚炎などの皮膚病変部にHSVが経皮感染し、広範囲の小水疱、発熱、所属リンパ節腫脹を来す。重症例では入院、抗ウイルス薬の点滴投与。
Kaposi肉腫
ヒトヘルペスウイルス8型HHV8型が発症に関与する。免疫不全状態の患者、AIDS、移植後の免疫抑制剤使用中の患者に好発する。四肢などに紫褐色斑、丘疹が多発し、徐々に拡大し結節となる。同様の病変が粘膜、リンパ節、消化管、肺などにも見られることがある。病変は疼痛があり、易出血性である。放射線療法、化学療法、切除などを行う。AIDSに合併する例では抗HIV多剤併用療法を行う。
Merkel細胞癌
高齢者の顔面に好発する神経系細胞のMerkel細胞由来の癌。紅色のドーム状に隆起する硬い結節がみられる。電顕にてMerkel細胞顆粒を認める。神経特異的エノラーゼNSE陽性となる。リンパ節転移や血行性転移を起こしやすく、悪性度が高い。
乳房外Paget病
高齢者に好発するアポクリン汗腺由来の表皮内癌。外陰部、腋窩、肛囲などアポクリン汗腺が多い部位に発症し、湿疹様の紅斑、びらん、色素沈着、脱色素斑を呈する。瘙痒を伴うことも。病理では大型で明るい胞体のPaget細胞が表皮内に認める。治療は手術が基本。センチネルリンパ節生検を行い必要に応じてリンパ節郭清も行う。
Sézary症候群
概念: 皮膚に原発するCD4陽性T細胞の悪性リンパ腫。
好発: 50~60歳以上
症状: 強い瘙痒を伴う紅皮症、表在リンパ節腫大、末梢血中の異常Tリンパ球(Sézary細胞)の出現。
病理: 表皮内の大型の異型リンパ球(息肉症細胞)、表皮内の息肉症細胞の集簇(Pautrier微小膿瘍)、真皮上層に帯状のリンパ球浸潤を認める。※菌状息肉症と同じ
治療: ステロイド外用、PUVA療法、インターフェロンなど。※菌状息肉症と同じ
cf.菌状息肉症
Stevens-Johnson症候群
概念: 多型滲出性紅斑の重症型。薬剤などが原因で中毒性表皮壊死症TENへの移行がみられる。
症状: 全身の紅斑、水疱、びらん、粘膜病変(口唇、眼、外陰部)、高熱、関節痛などの全身症状が見られる。
原因: 薬剤(抗てんかん薬、サルファ薬、抗菌薬)、ウイルス、マイコプラズマなど
治療: 原因薬剤の中止、ステロイド全身投与またはステロイドパルス
Sweet病
概念: 中年に好発する、顔面、四肢に有痛性浮腫性紅斑が多発する疾患。MDS、白血病、内臓悪性腫瘍、Sjögren症候群、関節リウマチ、G-CSFなどの薬剤を背景に生じることがある。
症状: 発熱、全身倦怠感などの感冒様症状に続き圧痛を伴う隆起性浮腫性紅斑が顔面、両上肢を中心に認められ、時に辺縁に小水疱や膿疱を伴う。関節痛、口腔内アフタを合併することも。
診断: 白血球上昇(特に好中球)、赤沈亢進、CRP陽性。病理では真皮への密な好中球浸潤を認める。
治療: 安静、NSAIDs、コルヒチン内服。重症例はステロイド内服。
Vidal苔癬(慢性単純性苔癬)
中年女性に好発する、衣服などの刺激によって生じた瘙痒を繰り返し掻くことで苔癬化した湿疹。項部、腋窩、陰部に多い。治療はステロイド外用、痒みに対しては抗ヒスタミン剤、抗アレルギー薬の内服。
Werner症候群
常染色体劣性遺伝で早期老化を生じる疾患。8割以上が日本人。思春期前後から全身臓器の老化を認める。強皮症様皮膚硬化、四肢の皮下脂肪の萎縮、年齢不相応な白髪、鼻が細く尖る鳥様顔貌などを認める。白内障、糖尿病、動脈硬化、悪性腫瘍なども合併する。多くは40~60歳までに死亡する。
太田母斑
日本人女性に多い、真皮のメラノサイト増殖と表皮基底層のメラニン沈着による褐青色斑。生後まもなく発症するものから、思春期以降に発症するものもある。通常は片側性で三叉神経第1,2枝領域に好発する。自然消失しない。Qスイッチルビーレーザーが有効。
Bazin硬結性紅斑(結核性硬結性紅斑)
中高年女性の下腿に好発する、硬結を伴う紅斑や皮下結節のうち、結核菌に対するアレルギー反応によるもの。下腿のびまん性、対称性の隆起性暗赤色浸潤性紅斑、皮下結節、潰瘍などを認める。結核感染の有無を確認し、陽性の場合は結核の治療を行う。非結核性は安静、NSAIDs、ステロイドなど。
Quincke浮腫(血管性浮腫)
蕁麻疹の一種で真皮下層または皮下組織の限局的浮腫。全身に出現するが特に眼瞼や口唇に好発し、気道に浮腫が起こると窒息の危険がある。消化管で浮腫が起きると腹痛や下痢を引き起こす。通常の蕁麻疹に比べ持続時間が長く、2,3日続くこともある。補体を一種であるC1を阻害するC1インヒビターの減少が原因。
Zinsser-Cole-Engman症候群(先天性角化異常症)
常染色体優性、常染色体劣性、X連鎖劣性遺伝がある、皮膚の網状色素沈着、爪甲変性、口腔粘膜の白板症様変化を三主徴とする疾患。再生不良性貧血や肺線維症などを来すこともある。
Duhring疱疹状皮膚炎
欧米人に多い、強い瘙痒を伴う紅斑と環状小水疱を繰り返す疾患。肘、膝に好発する。DDSが著効する。
Fournier症候群
陰部に生じた壊死性筋膜炎。
Gianotti病
B型肝炎ウイルス初感染による、四肢末端から上行する紅色丘疹。6ヶ月~12歳の小児に多い。四肢末端に対称性に融合しない紅色小丘疹が生じ、殿部・顔面へと上行性に広がる。表在リンパ節が腫脹し肝臓が腫大する急性肝炎像を見るが黄疸は生じにくい。治療は対症療法、安静。必要に応じてB型肝炎の治療を行う。
※サイトメガロウイルスやEBウイルスなどの感染によってGianotti病に似た症状を来すものをGianotti症候群と呼ぶ。
Gorlin症候群(母斑性基底細胞癌症候群: NBCCS)
常染色体優性遺伝でPTCH1遺伝子の変異による。掌蹠小陥凹や多発性基底細胞癌が特徴。基底細胞癌は思春期頃から全身に生じる。多発性の顎骨嚢腫や両眼隔離、二分肋骨、中枢神経病変(髄芽腫や大脳鎌石灰化)などを合併する。
Hailey-Hailey病(家族性良性慢性天疱瘡)
常染色体優性遺伝でゴルジ体膜上のカルシウムポンプをコードする遺伝子ATP2C1の異常により生じる。腋窩、鼠径、頸部、肛門周囲などに小水泡やびらんを生じ、慢性に経過する。
Stewart-Treves症候群
乳癌等でリンパ節郭清術後に伴うリンパ浮腫に、血管肉腫などの脈管肉腫を併発したもの。
Sutton白斑
色素性母斑(ほくろ)を中心に周囲に白斑を生じたもの。母斑の褪色、消失により白斑も自然治癒する。
眼科疾患
Vogt-小柳-原田病
概念: 全身のメラノサイト(眼球では網膜色素上皮細胞)を標的とする自己免疫性疾患。HLA-DR4陽性であることが多い。
症状: 感冒様症状、髄膜炎症状が先行した後、耳鳴り、感音難聴を起こし、両眼の霧視、急激な視力低下を来す。皮膚白斑、白髪も認められる。
診断: 眼底検査、蛍光眼底造影、OCTで診断を行う。眼底検査では乳頭浮腫、滲出性網膜剥離、慢性期には夕焼け状眼底が見られる。OCTでも滲出性網膜剥離を見ることができる。蛍光眼底造影では網膜下に点状・斑状の蛍光漏出を認める。髄液検査ではリンパ球主体の細胞増多を認める。
治療: ステロイド内服、全身投与やアトロピン点眼など。
Axenfeld-Rieger症候群
隅角組織の形成不全で発生する両眼性の緑内障(Axenfeld奇形)に虹彩実質の発育不全、瞳孔変位、歯牙の形成不全を合併したもの。
Coats病
2歳以降の小児にみられる特殊な網膜剥離。緑内障の原因になる。
Eales病(若年性再発性網膜硝子体出血)
20~30代男性に好発する原因不明の網膜静脈周囲炎。硝子体出血の原因となる。
Peters異常
新生児に見られる、虹彩と角膜の癒着による角膜中央の浮腫性の混濁。水晶体の異常を伴わないⅠ型と伴うⅡ型に分けられる。緑内障を合併しやすい。
耳鼻科疾患
Ménière病
概念: 回転性めまい、耳鳴り、難聴を主症状とする内耳性の疾患で、内リンパ水腫が原因。発作性で反復するのが特徴。
好発: 30~50代
症状: 耳閉塞感や片側の低音域の難聴から始まり、耳鳴を伴う回転性めまい、悪心・嘔吐を来す。これらの症状が反復する。
診断: オージオグラムにて低音域を中心とする片側の感音難聴を認める。進行すると難聴は高音域に及ぶ。補充現象陽性。発作期に患側向き、寛解期に健側向きの水平回旋性眼振を認める。カロリックテストは反応なし(半規管麻痺: CP)。
治療: 安静と薬物治療が基本。発作期には炭酸水素ナトリウム(メイロン®︎)、鎮静薬、鎮吐薬。間欠期には利尿薬、血管拡張薬、内耳循環改善薬。
Warthin腫瘍
概念: 唾液腺良性腫瘍で多型腺腫に次いで頻度が高い。ほとんどが耳下腺下部に生じ、時に両側性。
好発: 60歳以上の男性または喫煙者に生じる。
症状: 無痛性で弾性軟・軟部分が混在した独特の腫瘤を生じる。顔面神経麻痺は無い。
診断: 99mTcシンチで集積像を呈する。
治療: 多型腺腫とは異なり悪性化はしない。美容的観点から腫瘍摘出術を行うことも。
Treacher-Collins症候群
常染色体優性遺伝で外耳道閉鎖、伝音難聴、小耳症、小顎症、下がり目が特徴。
Frey症候群
唾液腺腫瘍の術後合併症。食事の際に耳下部に発赤と発汗を生じる。
Usher症候群
常染色体劣性遺伝で網膜色素変性、内耳性難聴を来す。
van der Hoeve症候群
常染色体優性遺伝で、青色強膜と難聴と骨形成不全を特徴とする。
次回は残りの循環器、呼吸器、血液をまとめています!量としては少なめです。
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