前回の記事で必修の基本的な話と勉強法について述べました。
引き続き必修対策についての記事です。
今回は必修の勉強スケジュールや各予備校の必修講座のレビュー、教材やQBなど問題集の使い方などについて書いていこうと思います。
必修対策の開始時期は?
必修の点数は基本的にはその他の一般臨床問題(通称パンリン)の対策をするうちに比例して伸びていきます。
従って「必修に特化した」勉強を始めるのは6年後期、卒試が終わりある程度知識の整理がついた後から始めても遅すぎることはないと考えます。
「必修に特化した」勉強とは具体的には
①各予備校の必修対策講座の受講
②必修QBなどの問題演習
この2つになります。
①各予備校の講座ですがTECOMやMECは11月~12月頃開講で、Q-Assistは1月末開講です。medu4は2019年度は既に開講済なので任意のタイミングで受講できます。
②の問題演習も同時期から始めて問題ないと思いますが、模試の結果を見て必修が不安な場合は先に始めてもいいでしょう。
必修の勉強は一般問題と臨床問題とで勉強のアプローチが違います。各予備校の講座も一般中心のものや臨床中心のものがあるため、自分がどちらを重点的にしたいかを見極める必要があります。
各予備校の必修講座が一般寄りか臨床寄りかやQBの使い方について、これから紹介していきますので参考にしていただけると幸いです。
予備校
各予備校のレビュー記事も参考にしてください。
TECOM
私は受講しませんでした。
本番よりやや難しめのオリジナル問題や過去問の改変問題が中心です。
結構内容は細かいのでそれを全て覚えるのは難しいかもしれません。
ただ時間をかけて整理すれば有用とのことで、きちんと消化すれば便利とのことでした。
MEC
MECの必修対策は「Dr.孝志郎の必修対策講座」がありますが、サマライズやLast Messageも必修対策を兼ねています。
必修対策講座はサマライズの復習的要素が強く、サマライズを一通り終わらせてからでないと効果は無いようです。必修講座単独の受講はお勧めできないと思われます。
MECでは基本的には必修における症候学を中心に学ぶことができます。
どちらかというと一般問題よりは臨床問題の考え方を身に着けることができます。必修の臨床問題が苦手な人は受講する価値ありです。
medu4
「必修特講」として10月ごろには開講していましたが、私は12月に入ってから受講しました。
必修が苦手な人・不安な人は確実に見た方がいい講座です。
基本的には一般問題対策で、臨床問題はほとんど扱いません。倫理問題・診察・検査・検体の扱いなどがメインとなります。
しかしながらこの分野を重点的に扱っている他の予備校講座はほとんどないため、一般問題が不安な人は間違いなく受講しておくべき講座です。
6コマで短くまとまっており、購入してすぐに受講開始できるmedu4の利点も相まって、必要と思ったら1月以降に開始しても良い点もポイントです。
必修対策講座は少なくともこれさえ受けておけば安心です。
Q-Assist
1月終わりに「必修・禁忌講座」として開講しました。
6コマ程度で救急・統計・検査・手技と禁忌を解説しています。
最後2コマほどが禁忌対策ですが、禁忌のまとめを100個ひたすら読み上げるところがかなりきついです。時期的に消化するのは難しかったです。余裕がなければ禁忌はとばしてもOK
検査・手技の部分は非常におすすめです。medu4の必修特講に+αした内容になっているので必修特講を受講した後に見ると学習効果が高いです。
赤沈の意義や気管挿管の基準など非常に役に立つ内容も多いですが、A-ライン装置の仕組みなどかなり細かいところまで説明があるのでどこまで復習するかは自分の中で線引きしたほうが良いです。
medu4で扱っていない知識は飛ばしてもいいかもしれません。
ネックは開講時期…。もう少し早く開講してくれれば復習しやすいのですが、2018年度は1月末開講だったため全てを復習するには時間が足りませんでした。
QB
必修対策の問題集としては網羅度は非常に高いので、必修の問題演習は必修QBがおすすめです。
ただし掲載問題数は予想問題を含め1000問を超え、1周目問題は無いためこれを全て通すのはかなり骨が折れます。
特に序盤は公衆衛生の分野との被りや常識的な問題が並んでいます。
私は一般問題の対策についてはmedu4の必修特講に譲り、臨床問題に絞って問題演習をしました。
必修QBはガイドライン順に並んでいるので、具体的には
⑦主要症候
⑪救急初期診療
⑫主要疾患・症候群
⑬治療の基本
以上に加え予想問題を解きました。
必修の臨床問題は人によっては臓器別の延長で解ける人もいますが、中には必修以外(パンリン)は得意なのに必修だけを苦手とする人もいます。
私も苦手なタイプでしたが、問題文に書かれている以上のことを推測したり、問題文をあまり読まない人に多い印象です。
いずれにせよ問題演習を重ねつつ、問題文をしっかり読む練習をすれば点数は伸びていきました。
必修の臨床問題はパンリンのそれとは少し切り口が違うので苦手な人は、診断はできてもなぜか不正解になることがあったりします。
必修の得意な友達がいれば、回答に至るまでの考え方を聞くことも非常に有用です。
参考書
必修に特化した参考書を私は「レビューブック必修・禁忌」しか知らないのですが、必ずしも必要ではないと思います(禁忌対策としては有用かもしれません)。
必修単独の勉強時間は沢山は取れるわけではありません。
参考書を読む勉強よりは、一般は予備校の講座の視聴(特にmedu4が時間対効果が大きい)、臨床はひたすらに問題演習をお勧めします。
強いて言うなら「診察と手技がみえる」シリーズが検査や手技対策に有用ですが、読むとしても6年時OSCEの前までで十分だと思います。
病院実習中に経験した手技やOSCE前に確認したい手技を見る分には良いですが、それ以上の対策は過剰でしょう。
最後に
各予備校の必修講座や必修QBの使い方について述べました。
必修問題は必ず8割を取らなければならないため、非常にプレッシャーがかかります。
まずは模試の結果を見て「自分は必修が苦手なのかどうか」「必修の一般と臨床問題のどちらが苦手なのか」を把握することが大切です。
公衆衛生は短期集中で勉強したほうがいいと記事に書きましたが、必修はそれ以上に絞って勉強しないと時間が足りなくなってしまいます。
パンリンの勉強(臓器別・公衆衛生)は必修の成績にもきちんと比例するので、それだけでは足りない部分を「必修対策」として行うという意識を持った方がいいと思います。
パンリンも必修も成績良好な人のなかには「必修講座で特に何か変わったことはなかった」という意見もありました。
必修がもともと得意な人は、必修単独の対策は必要ないこともあるかもしれません。
私の場合はパンリンに比べ必修(特に臨床問題)が極端に悪かったため、必修単独の対策をして非常に良かったです。
自分の苦手分野に合わせて必要な勉強を取捨選択することが重要です。
Twitter:@yutoridesuga113
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コメント
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